命の色彩

この作品は、娘の闘病を共に乗り越える中で感じた命の尊さと、日々の何気ない喜びをテーマにしています。娘が描いた柔らかなパステルカラーの虹のような色彩は、普通の生活すら送れない我慢の日々の中にあっても、目の前の小さな幸せに心から喜び、私たちに注いでくれた子どもたちの眩しい笑顔そのものであり、子どもたちの命の輝きとその力強さを感じることができます。
重ねた幾何学模様は、私がデザインしたもので、共に病気と闘った子どもたちやその家族との強い絆と支え合う力を体現し、その連続的なパターンで病気をきっかけに得られたかけがえのない繋がりやご縁を表しました。そして、「普通」がずっと続くことを願う私たちの想いも込められています。
このスカーフから、生きる力と希望を感じていただけたら、そして、つい見過ごしてしまっている小さな幸せやいつもの毎日の鮮やかさを見つける手助けになればうれしく思います。

作家プロフィール

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娘が2歳半のとき、白血病と診断されました。24時間体制で共に入院生活を送り、治療の過酷さと向き合いながら、外で元気に遊ぶ普通のお友だちを見て、娘を不憫に思うと同時に、申し訳なさに心が引き裂かれる思いでした。

コロナ禍で病棟内での交流や行動も制限され、小さなベッドに閉じ込められた娘の「風を感じたい」という言葉が胸に刺さりました。

大切なお友だちとの永遠の別れもありました。そんな経験から、命の尊さと普通の生活がいかに彩りに溢れた貴重なものであるかを伝えたいと思い、この活動に参加しました。