霞を越えて
S100-022-01
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私の日常があった場所の風景です。そこは一年中曇り空でどんよりしていますが、束の間の青空があり明るい太陽の光が差し込みます。モヤモヤとした闘病生活の中にも、患者仲間と出会い友情を育めた喜びを空に喩えてみました。そしてそこのシンボルの鉄橋は歴史を感じる錆びた色、私にとってこの橋は復活と長生きの象徴です。この橋と同じように、私もダメージを受け体の一部が無くなったけれど、必ず立ち上がって日常に戻るという誓いの意味を込めました。また家族を守ってくれた第二の故郷ベトナム(越南)の不屈の精神へ敬意を表し、国旗の色を取り入れています。このスカーフが、何かに立ち向かう誰かの心の支えになると嬉しいです。

Heath
ベトナムでの転職のため一時帰国していた2025年、乳がんの宣告を受けました。病気や予後を心配する間もなく、大きな選択に追われ、頭の中は嵐のような状態でした。どちらの国で治療を受けるべきか。ベトナムに子どもを残して治療できるのか。仕事はいつ再開できるのか。治療を受けるための環境を整えることで精一杯でした。中でも、決まっていた内定を取り消されたことは、一番のショックでした。さまざまなことが落ち着き、ようやく治療が始まったときは、安心し、うれしい気持ちになりました。できるだけ免疫細胞を活性化させたいと考え、運動や人との交流を絶やさないよう努めました。一時は、人生の終わりを迎えるような恐怖心に苛まれました。しかし今は、意味があって仕事が途切れたことで、がんを見つけることができたのだと受け取っています。治療を通して、自分自身をゆっくりと見つめる時間を持つことができました。また、家族や友人、仲間のありがたさを、あらためて実感することもできました。これらを体感したことで、新しい人生を再スタートできるという希望を持ち、前へ進んでいきたいと思っています。